Share on facebook
Share on twitter
Share on linkedin
Share on email

今回は、シーランドのデヴィット・ブリザードがシーランド公国での長期滞在の課題について説明します

「満潮と緑の芝生」

事前に許可を得て審査を受けた上でシーランドに日帰り旅行するのは、もちろんとても良いことです。 比較的簡単で短い日帰りの訪問では、数時間で騒がしい海洋上の出来事を目の当たりにし、このユニークな人工小国の短時間ながらも衝撃的な探検をしたり、 実際に物理的にその場所に身を置くことがどのようなものなのかを体験し、戦時中とその後この場所で繰り広げられた破滅的なドラマについて考えをめぐらすことができます。

そしてヨーロッパ本土の港に戻り、パブやレストラン、交通機関、その他の日常生活を快適にするものといった「普通のこと」を満喫することができます。

しかし、 シーランドにより長期間滞在する には、まったく異なる課題や視点のマインドセットが必要になります。実際に、異なる感情的な生存、孤立とコミュニケーションのパラダイムが必要になります。 普通の生活からこれほど離れていることには不利な点がありますが、要塞での長期滞在では、陸地では簡単には味わえないユニークな落ち着きを満喫する機会が得られます。

シーランドは万人の好みに合う存在ではないこと、そして戦時中、海軍の管理下にあったこの要塞で勤務していた当時の要員が、実はすぐに凶暴化してしまったという事実をしっかり心に留めつつも、シーランドは回顧したり内省したり、より高い精神的次元やその他の自覚を実践するための時間を提供してくれます。また、あまり気が散ることもなく、目下の作業に集中することが可能です。

そこは、明らかに近い場所でありながらも、陸地の魅力から遠く離れた場所でもあります。 ロックスターのアリス・クーパーが、目前にいながら手の届かない美しい女性について歌った歌の感動的な歌詞を引用すると、「それは火星にいるようなものだ」といえます。

シーランドで過ごした長い期間についての自分自身のスリルや恐怖、課題について説明する前に、ついでに 言及しておきますが、 私は1990年代半ばから現在に至るまで、主に通信や宣伝、メディアプロジェクトに関するさまざまな問題に対処するために、この公国に何度も往復していました。しかし、私がそこで特に必要とされていた目的のロジスティクス上の理由により、必然的に、活発なシーランダーである私がそこにより長期間滞在することが必要とされる時が来ました。

シーランドへの多数の公式な訪問者は知っていることですが、私が以前行ったある日帰り旅行では、少なくとも4日以上もそこに足止めされそうになったことがありました。比較的最近のある時には、私がこの要塞に降り立って連絡船が急いよく荒波にもまれながら離れていった後の5時間で、天候が急激に変化しました。 干潮とそれに逆らう風がうねりを引き起こし、潮流があらゆる方向に乱れているのがはっきりと見て取れました。

さらに、風はわずか15分ほどで南南西3から北東6か7へと急激に変化し、空は暗くなり、霧雨が降り始めました。視界からイギリスの海岸線が完全に消え、暗く厚い雲がたちこめ、あちこちで幕電光が閃光を放ち、私は急に母が恋しくなりました。 嫌な予感がしました。 翌朝10時には重要な会議のためにロンドンに行く必要があったので、最悪のタイミングでした。

その日は運が良かったのか、通常の連絡船の船長がいつも通り気を利かせてくれ、差し迫る大気圧の変化による大惨事の可能性を、幸いにも十分に早く把握していたので、オランダ領海の近くにある漁港から猛スピードで出港し、事態が手遅れになる寸前に私ともう一人の勇敢な人を要塞から救出してくれました。

この天候は後に自滅的なハリケーンへと発展しました。ほどなくロープで吊り下げられた椅子が降ろされましたが、沸騰する湯が入った鍋の中で浮き沈むシャンパンの栓のように船体が50フィート下で浮遊する中、陸地に戻ろうとする私たちを救ってくれたのは、連絡船船長の巧みな機転とウィンチを操作するシーランドスタッフの技能だけでした。 それはまるで、ボブ・モンクハウスが司会を務める1960年代のテレビのゲーム番組「ザ・ゴールデン・ショット」の常套句「少し左、少し右、もう少し右、撃て!(この場合はジャンプ!)」を再現したかのような経験でした。 この場合、そのようなかけ声が出されたタイミングは、椅子が船上の間違った位置にあった時でしたが、少なくとも海上ではなく、船 でかけ声が出されただけでも幸運だったと言えましょう!

とにかく無事で良かったとはいえ、酷使された船舶用機関からのディーゼルエンジンの排気と海の白波、そして捕獲されたばかりの貝類の匂いの組み合わせは、あの不気味な午後のフィーリクストウ (英国) に向かうオープンエアの船旅に最適なものではありませんでした。

実際、救出があと30分遅れ、天候と海の状況があれほど恐ろしく荒れていたら、その日のうちにシーランドを出発することはできなかったでしょう。 この日は火曜日でしたが、当初の予想よりもはるかに急速にやって来たあの超低気圧と恐ろしい天気は、土曜日まで続きました。

話が脱線しました。 しかし、私が今書いたことは、長期滞在で遭遇する経験に関するこの小記事の主旨にあの危険なシーンを織り込む上で関係性があるのです。  ある年の2月7日から10日にかけて、私はシーランドに滞在する必要があることを事前に知っていました。また、比較的最近に、今では国際的に有名になったこの陸地から離れた人工要塞に、これまでにされたことがない長期滞在をするための個人的な必要事項の計画に着手しました。

私にはこの特定の取り組みに実用的なアプローチを取る傾向があり、最初から最後まで、できる限り無頓着でいるようにしました。その理由は、いつ突然、そこで生存するために自身の身体に貯蔵されたエネルギーに頼らなければならなくなるかどうかが分からないからです (それが単に自分の極度な妄想によるものであったとしても)。

例えば、私の荷物とその中の身の回り品は、できるだけ負担にならない移動を可能にするよう、綿密に計画されました。

私は約1週間、通信「スペシャリスト」の小チームの一員として、北海で特定の任務に従事する予定だったことを常に心に留めていましたが、自分の中では、例えば、シーランドの薬品棚は比較的小さいので、万が一薬が必要になった場合には心細いといった考えが頭から離れませんでした。また、私は比較的健康体であるため、常識的に考えて、ペストが流行したり軍により侵攻されることがない限り、想像力過剰状態で不確実な数日間を過ごすのに「必要になるかもしれない」薬を持って行くという考えは排除すべきでした。

ところが、荷造りしている最中に、1980年代後半に海外の海賊ラジオ局でアルバイトをしていた以前にもこのようなことを経験したことがあるという点に突然気づきました。 とはいうものの、当時の状況は異なっていました。政府当局から冷ややかな目で見られたこの連絡船は、当時の政治的ムードのため手配が困難で、その居住区は二段ベッド型で非常に窮屈なジメジメとした空間でした。

しかし今回の旅行は比較的制約がなく、特に英国や欧州の当局からは、問題視されることはありませんでした。

そのため、このミニ・アドベンチャーに至るまでの準備期間は、以前のように北海で海賊ラジオ船で見習いをするわけでもなかったため、おそらくそれほど危険なものではなかったと言えましょう。 そして、少なくともシーランドでは船酔いの心配はありませんでした。

私のシーランドへの長期滞在では、夜明け前に波止場に到着した際、小さなイギリスの港で同じく小さく見える、停泊中の悪霊のような漁船は、当初はかなり異質な存在に見えました。 しかし、カモメが奇妙な鳴き声をあげ、平穏ながらも微かな風が吹くあの開放的な月夜の空は、あのわびしい週日の早朝に一人でいた私の心にとっての聖域となりました。

他にも、港の壁沿いそして公海上の数隻の小型船舶が輝いて見え、勇敢ながらも冷静なムードを醸し出しながら出港していきました。 さらなる大気圧の低下から予想される悪天候は、またしても非常に不愉快な海景の中での過酷な航海を暗示するかのようでした。

埠頭周辺に立っていた私は、いつもの漁場への波乱に満ちた航海に向かう1隻か2隻の小型船に対し、適切なライトを付けていないことを指摘する衝動に駆られそうになりました。

漁師でも船頭でもない私には、批判する気持ちなど毛頭ありませんでした。私は単に、ユニークな目的地に向かう小型船に乗ろうとしている、疲れて神経質になっている乗客に過ぎませんでした。 それは「一年中幸せなが支配する場所」です!

2日前にシーランドの関係者から指示された通り、その朝、私は小さな船を見つけることができました。 この港は、控えめに言っても、いつもの不気味な早朝の雰囲気を醸し出していました。でもそれは船乗りにとっては普通のことなのですが。

しかし、公海上でまたしても大気圧が急速に下がるという、なかなかかき消すことのできない心配を暗示する北北東の風によって、私の背筋が凍りつきました。

第2部は来月配信です。お楽しみに。

シーランドからのすべての最新の投稿や情報を受信するには、ニュースレターの配信登録をしてください。

 

 

ソーシャルメディアでシェア

Share on facebook
Facebook
Share on google
Google+
Share on twitter
Twitter
Share on linkedin
LinkedIn
Share on pinterest
Pinterest

コメントする

貴族の称号を購入

世界最小の国の高貴なナイト (騎士) やロード、レディ、バロン (男爵)、バロネス (女公爵) になろう!

特別

シェア

最近の投稿

Scroll to Top